
グラフィックボードの入れ替えでNvidiaのドライバーも入れ替えようとしたら何故だか入れ替え対象の選択肢が複数あって (当記事時点では 535, 550, 570) どれがいいんだろう? と、悩むことに・・・😅 普通に考えると日付の新しいものが最新という位置づけだと判断しますが、何故だか Linux のドライバーに関しては何れも (535, 550, 570) 同じ日付のリリースとなっています。その違いは何だろう?と探してみたものの明確な結論には至りませんでした。そんな異なるバージョン番号同時リリースの怪異と Linux 環境でのコアな部分のドライバーの入れ替えという点で書き留めておけば参考になったりするのかなと自身の日記ですがBlogネタにしておこうと思いました。
GTX 600番台から 900番台へ乗せ換え
ウチのこのPCの環境は、元が Windows XP (32) で、デュアルBOOTで Ubuntu 24.04 と同居しています。今では殆ど Linux 環境しか使わないのですが Win XP も時折使っています。そんな状況なので今どきに GTX で、しかも3桁番号を選択するなんてありえない(性能の面でもコストの面でも) のですが、 Windows XP (32/64) で使うことのできるグラフィックボードは 900番台までなのです。改造したドライバーで GTX での4桁番号台を XP で稼働させることはできるらしいのですが 3D 機能は全く使えないとのこと。なお 900番台であっても公式のドライバーでは Windows XP 環境で GTX 960までしか対応しないことになっていますが設定用のファイルを書き換えることで 970, 980, 980 TI等の上位モデルも問題なく動作するというのは広く知れ渡っています。
GTX 900番台での選択
900番台での選択となると最上位の 980, 980 TI もしくは同系列の Quadro M6000 (メモリー 12Gbyte) が性能面では最高ですが、消費電力も大きく
980無印 → TDP 165W
980 TI → TDP 250W
M6000 → TDP 250W
今どきの(RTXの)ハイエンドモデルと比較すると大したことに感じない電力量ですが、それでも私からすると電力大食いと感じてしまうので何れも乗せ換え先としては対象外。何れも TDPで示す値は GPU 単体での数値なので付随するメモリーや冷却ファンの電力量も加味するともっと電力が必要です。
そうなると900番台での選択肢は 950, 960, 970 の何れか。930に関しては元の600番台のグラボより性能面で劣るので930は対象外。
GTX 960を選択
950, 960, 970 の3つに絞ったところで下位の950がコストパフォーマンス的には魅力ですが、それは販売当時の新品であったときのお話。現時点では「中古」として入手するしか手段はなく価格差も殆どありません。そうなると現状の600番台のグラフィックカードとシェイダー数などがほぼ同じとなってしまう 950 を選ぶ理由はなく、960 もしくは 970 の2択です。

リリース当時の価格的な差は970と960で日本円で \20,000ほどあったりします。
上位モデルはいつの時代でも高級品ですね😅

性能面でもちょっとどころではない差があり中古でほぼ同じ値段で入手できるなら970を選ぶのが最善でしょう。

最低限が GTX 970 というのは、FF14 の動作環境で必須とされているところでもあります。
jp.finalfantasyxiv.com
まあ今時はそんな環境が最低要件なんだなぁと感じつつ、それでも選択したのは GTX 960 です。
選択した理由は TDP の違いですね。
GTX 960 (GM206) → 120W
GTX 970 (GM204) → 148W
僅かしか必要電力が違わないじゃないかと感じるでしょうが、私は30W近く違うというのが認めたくないと思うところ。というのも消費電力が半分になる!と蛍光灯からLED照明に交換した近年なので、せっかく電力を抑えたのにPCでまたまた必要電力量を増やしてしまうのは考えものでした。30Wもあれば室内のLED照明もお釣りが来る電力です。室内照明と違って常時に全力でGPUが稼働するのではないので同じではないですが、少しでも電力を抑えたいとの考えで、性能差よりも電力差で GTX 960 を選択となりました。
そもそも何でグラボを乗せ換え?しかも中古で今どき・・・
このPCの構成は、
マザーボード = 中古
CPU = 中古
メモリー = 中古
電源 = 新品
グラボ = 新品
ストレージ(SSD / HDD) = 新品
ディスプレイ = 新品
キーボード = 中古
マウス = 新品
と、まぁ経年で消耗が激しい部分は新品で故障があったら交換するってスタイルです。グラボもずっと昔には一度だけ中古を買ったことはあります。グラボは以前から Nvidia の信者で、さすがに NV1 は持っていませんが Riva の時代から使っています。ほんとうに一度だけ、型番の末尾の数字が "8" の高性能なカードを使ってみたくて、中古で購入したことがあります。そして高性能なグラフィクボードを購入しても、すぐに新しい世代の製品が発表されて性能的には追いつかれてしまうので高価な高性能カードを購入するよりも、そこそこの性能の最新のモデルを買ったほうがコストもかからずに良いのではと思うようになって、それっきりですね "8" 番台は。そうこうして月日が経ち、ゲームを全くしなくなって GTX 600番台に乗せ換えたのを最後に今日まで普通に使っていました。まったくゲームをしないこともなくて(ゲームなのかな?)https://secondlife.com/ というアバターチャット(というのが近い)を今もやっています。
故障があったら該当部分を交換して使い続けるスタイルのなので、ゲームもしなくなったことからグラフィックボードは故障することもなく性能差が大きくなりすぎたときに交換するってところで、それが近年で顕著化したことからグラボの交換となりました。
先述の Second Life での使用でもGPUの非力さを感じるところはありましたが、それが主な要因ではなく主因は "HEVCのハードウェア対応" の必要性です。600番台のグラボでは HEVC (H.265) のハードウェア支援機能が無く、HEVCでの動画の再生はできるのですが、その都度 CPUで頑張るしかないので色々と具合が悪い状況を打破したいとの狙いです。また、Nvidia で現状での公式サポートは 700番台以降からとなっており、もはや600番台は論外という状況もグラボ乗せ換えの必要性を感じたのでした。トドメとして先述の Second Life で 「物理レンダリングモデル」 が導入されたので、もう600番台のグラボでは描画が止まってしまうことがしばしばです。
そこでグラボ交換しかないと思い立ったら吉日の性分なので現在の流行りをみてみたのですが、なんですか RTX ですか、レイトレーシング? ふ~ん。という感じで新しいものに食指が伸びるものの Windows XP(32) 環境を抱えるので 900番台の中での選択となるので当然に中古でしか入手できないのでした。将来的に全く XP(32)環境を使わなくなったら、VESA標準ドライバのみで 3D は捨てて Linux 環境の方にのみ 3D がある状態にするでしょうね。
グラボを入れ替えて設定 (Windows XP32側)
もはやサポートされないOSだけど、Windowsなんちゃらセンターに接続しますか? な、いつもの新しいハードウェアを検出しましたイベントで全てキャンセルしてドライバーの入れ直し。どうせ同じドライバーを入れるのだから自動で設定変更しないものかなと思いつつ通過儀礼のドライバーインストールは難なく完了。
グラボを入れ替えて設定 (Ubuntu 24.04側)
最悪はGUIでのBOOTが出来なかったらどうしようと懸念があったので、とりあえずPCが使えるようにと先に Windows XP 側から設定したので少しの安心と緊張しながら Ubuntu を起動。ところが何も変化がなかったように普通に起動してしまいました。🙃🙃🙃
どうも以前600番台で使っていたNvidia ドライバーでも 900番台 はそのまま動作するらしい?

ちなみに 600番台 (Kepler) までの Linux のドライバーは 470.xxx.xxx のバージョンのものになるらしく、それ以前の 各シリーズ毎での対応があるみたいです。
ちょっと古い記事でしたが纏まっている投稿がみあたらなかったので、下記より転記。
複数の異なるドライバーバージョンが同時リリース

Nvidia の公式サイトで見られるドライバーは 535, 550, 570 とも同時リリース

グラボを変えてから Ubuntu の更新アプリでも 535, 550 が表示されるようになりました。
以前の 600番台のグラボでは 470 のみ表示されていました。
なんで複数のバージョンがあるの?
記事の冒頭でも述べましたが、確実な理由は分かりませんでした。
しかし理由の1つに対応する CUDA のバージョンの違いがあげられるようです。
Nvidia の公式ドライバーは・・・
なにかと自己責任でと免罪符のように言われますが Nvidia の公式ドライバーを使用して GPU が破損するトラブルもあるらしいです。
www.nichepcgamer.com
主に Windows 向けのドライバーでの不具合が多いですが Linux 向けドライバーでも例外ではありません。トラブルに遭わないように Nvidia からの公式ドライバーを直接に利用するのではなく、 Linux の各種ディストロの配布元で確認の取れている(パッケージとしてリストされている)ものを使うのが最善です、壊れてからではどうしようもありません・・・。けれども Ubuntu のようにオープンソースでないドライバー類も積極的に採用しているものでない限りは各自の選択で Nvidia のドライバーを入れることになるでしょう。何かと新しいものにはご注意を。
結局(いまのところ)元の 470.xxx.xxxなドライバーを使っています
550系を入れてはみたものの、どう設定しても 2D 描画での文字のフォーカスが甘い感じがして落ち着かないので元の470.256.02を使っています。たぶん個体差とかなんか環境の違いだと思うのですがフォーカスが甘いドライバーが出るのは昔から Nvidia あるあるな事象だと思います🤣🤣
【追記:2025-05-07】
その後に570系のドライバーにしてみたところ気になっていたフォーカスも問題がなさそうに感じたので470系→570系へと入れ替えました。